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【離婚への道】第12回「これって、離婚できますか」不貞はどこからが不貞なのか

【離婚への道】第12回「これって、離婚できますか」不貞はどこからが不貞なのか

2021.10.06

家事裁判を得意としている水谷弁護士によるコラム【離婚への道】。
これまでは離婚への手続きや方法などをお伝えしてきましたが、ここからはより具体的な離婚事由について。
 
弊所へのご相談の際、離婚相談で多いのが「これって離婚できますか?」というお問い合わせ。
これ、実は弁護士泣かせの質問なんです。
「私の離婚請求は、裁判上認められますか?」という意味合いでしたら、弁護士は答えることができますが、多くの方はそういった意味では聞いておらず、「相手は離婚に応じるでしょうか?」という真意であることがほとんど。
  
もちろん、お話の中から、なんとなく展開が予想できることはありますが、このご質問に対しての答えとしては「お相手に聞いてみないとわかりません」としか言いようがないです。

「これって離婚できるの?」と思うその前に

離婚の可否について、基本的な考え方として、次の3点を抑えておきましょう。
  
●「法律上の」離婚事由があっても、すぐに離婚しなければならないわけではない。
●「法律上の」離婚事由があってもなくても、お互いに離婚していいと思っているなら、離婚はできる。
●離婚するかしないかについて意思が合致しない場合に、「法律上離婚できるか」=裁判上離婚請求が認められるか、が問題になる。
 
「法律上の」離婚事由について、民法770条第1項は、次の5つの離婚事由を規定しています。

<民法770条第1項>
1号 配偶者に不貞行為があったとき
2号 配偶者から悪意で遺棄されたとき
3号 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
4号 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
5号 その他婚姻を継続し難い重大な理由があるとき
  
今回は1号の「配偶者に不貞があったとき」について、実際に多いご質問にお答えしながら解説します。

風俗やキス、夫婦が不仲の場合は…不貞とされる?

不貞と呼ぶのは、本来、夫婦だったら「貞操義務」、つまり相手に「操を捧げる」(古い言い回しですが)義務があるからです。ですので不貞行為とは、配偶者以外の異性と自由な意思に基づいて、性的関係=肉体関係を持つことです。
そこでよく疑問に思われるのが以下の3つです。
 
①風俗の利用でも不貞になるか?
風俗利用でも不貞は不貞ですが、婚姻関係破綻の事情として裁判上離婚が認められるかは、慎重な検討が必要です。
 
②キスだけでも不貞になるか?
キスだけでも、「不貞」に対する慰謝料は(少額にはなりますが)発生することがあります。ただし、キスだけでこのことが婚姻関係の破綻をもたらしていなければ、裁判所も離婚を認めないことがあります。
 
③夫婦が不仲になってからの不貞なら、不貞になるか?
「妻(夫)とはうまくいっていなかった。だから、ほかの異性との関係は不貞ではないはず」というご相談も多くあります。
別居して相当期間が経過したのちの婚姻外の異性との関係は、そのことが改めて婚姻関係に影響を与えるわけではないので、「すでに婚姻関係が破綻している」と判断され、離婚事由とされない(破綻の抗弁)ことはあります。
ただし、一緒に生活していて、寝食を共にしていたような場合には、破綻の抗弁は容易に認められるものではないのが実状です。

不貞をした側からの離婚請求はできる?

あと、「不貞を行った側からの離婚請求はできるのか」と聞かれることも。
不貞を行った側=夫婦関係を破綻させたことに責任を有する「有責配偶者」からの離婚請求は、信義則に反する(=ルール違反)ということで、認められにくいのが原則です。しかし、

①長期間の別居
②未成熟な子どもがいない
③離婚後に相手方の生活が困らない(そのために金銭的提案)
 
これらの場合には、認められるケースがあります。
ここでいう長期間(①)はかつては7年以上とも8年以上ともいわますが、実際には②との関係で、必要な別居年数は異なります。
 
なお、有責配偶者からの離婚の請求は、なにも不貞の場合に限りません。
夫婦を破綻させた原因を自らもたらした側からの請求は、認められないとされています。 

証拠集めに躍起になるまえに

「証拠は必要ですか?」「これって証拠になりますか?!」といってご相談にみえる方も多いもの。
およそあらゆる事案で沢山の証拠が必要なわけではありません。
 
相手に不倫の事実を認めさせる証拠、裁判所に不倫の事実を立証する証拠、不倫には争いがないけれどその程度の重さを示す証拠、事案によって必要なものはさまざま。
 
相手がすでに不倫を認めている場合には、もちろん必ずしも証拠は必要にはなりません。
不安な気持ちに駆られ、証拠集めに奔走する前に、一度まずは専門家にご相談してみてください。

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まずは困りごとの内容を簡単に伝えるだけで大丈夫です。
詳しいことはお会いしてからゆっくりとお話を伺います(初回の相談料はいただいておりません)
離婚を求める人、離婚を請求された人、両方の相談が可能です。
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弊所では弁護士事務所には珍しい、オンライン予約システムを導入しております。
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もちろん、お電話でもご予約承っております。お電話での弁護士へのご相談は…℡03-3709-6605
 
法律的な見解はもちろんですが、さらにその一歩、相談者さまの人生に寄り添った形でお話させていただいております。ご相談がありましたら、お気軽に当事務所までご連絡ください。
  
 
*この記事は2018年11月の記事を再構成しています

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