法律コラム
夫婦の危機に介入してくる毒親たち【男と女の相談室】
第10回 息子が不貞をしたにもかかわらず、義理の親が介入してきます
法律で解決できること=人生においてハッピーエンドか、必ずしもそう言い切れないのが世の常です。
権利を獲得し、お金で解決することができたとしても、それで心が晴れるかどうかは別の問題だったりします。
とはいえ、そのことは、争いの渦中にいると見えにくいもの。ここでは、弁護士・水谷がよくクライアント様から受けるご相談から、法律論からちょっと外れたお話をお伝えします。
多くの人生に寄り添ってきた彼女だからこそ言える、芯の部分が垣間見えると思います。
◾相談内容
結婚10年目にして、夫が不倫していることが発覚しました。私たちの間に子どもはいませんし、共働きでここ数年、すれ違いの生活でした。とりあえずは「お互い話し合う時間が必要」、と私は思っているのですが、夫の親がとにかく介入してくるのです。自分の息子の不貞にも関わらず、「あなたがいつも忙しくしているから」「早く子どもを作らないから」と私を責め立て、肝心の夫は、都合よく雲隠れしています。すると今度は、私の両親も怒り出し、親同士のプライド合戦のようになってしまい…外野がうるさくて辟易してしまっています。今後、どう進めたら良いでしょうか。
◾水谷の考え
大変な状況ですね。お気持ち、お察しします。
不倫をされたご本人が一番辛いのに、親御さんが介入してきて、自分たちの価値観で加担し、話が大きくなるケース…、実はよくあることなのです。周囲が盛り上がれば、盛り上がるほど、ご本人たちの思いは置いてけぼり。
とはいえ,親御さんも、子供がいくつになっても親。心配も親心からですから,むげにはできないですよね。
離婚調停において、調停室に入れるのはご本人(と代理人弁護士)だけなのですが,待合室になんと親御さんがお付き添いの場合があります。
もちろんそのことは禁じられていないのですが,せっかくの調停の場でも,待合室に帰るたびに親の意見を仰いでいるような状態になると困ったものです。
結婚して家庭を築いたにもかかわらず、子離れ・親離れできていない親子,それは思ったより少なくないのです。
最も大切なのは、自分がどうしたいか
不倫は法律上の離婚事由にはなりますが、それは、別れたくもないのに「別れなければいけない」という訳でもありません。
親というプレイヤーが介入することで,本来の意思決定権者であるご夫婦の意思が見えづらくなることがあります。
まずは,不倫をされたあなたが「どうしたいか」。夫の親,自分の親に何を言われているから,ではなく,自分はどうしたいのか,ということを,まずは考えてみましょう。
「まずは夫と話をしたい」と思っていらっしゃるのでしたら、ご両親に「自分たち夫婦の話だから、一度ゆっくり考えさせてほしい」ときちんと伝えるべきだと思います。
まずは一人になって自分の気持ちと正直に向き合い、そして相手とも本音でぶつかってみてからどうするかを考えても、遅くはないはず。また、その内省する作業自体が、次の人生への一歩を踏み出させてくれると私は思います。
当事務所の法律相談は、一般論としての法的なアドバイスにとどまらない、相談者さまの人生に寄り添った解決をご案内しています。
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