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【相続法改正】持戻し免除の意思表示の推定により防げること

【相続法改正】持戻し免除の意思表示の推定により防げること

2020.07.06

2019年より民法に含まれる相続に関する規定(相続法)の改正が順次施行されます。
前回の大幅な改正は1980年のことで、相続に関する規定は40年ほど見直されておらず。その間に、高齢化や家族形態の変化、社会の考え方の変化も生じているということで、相続法大改正が施行されることに。どんな改正が行われるのでしょうか、シリーズで解説します。今回は「持戻し免除の意思表示の推定」について。

持戻し免除の意思表示の推定とは

婚姻期間が20年以上である夫婦の一方配偶者が、他方配偶者に対し、その居住用建物又はその敷地(居住用不動産)を遺贈、又は贈与した場合については、民法第903条第3項の「持戻しの免除の意思表示」があったものと推定することができるようになりました。これにより配偶者が贈与を受けた居住用不動産の価額を「特別受益」として扱わずに計算することができるように。
 
税法上、婚姻期間が20年を過ぎた後に、居住用不動産(及びその取得のために資金)について夫婦間の贈与が行われた場合に、贈与税が非課税となる「贈与税の配偶者控除」の規定がありますので、今回の改正はこれと平仄を合わせたものになります。
 
2019年7月から適用されています。施行後に開始された相続に対してのみ効力をもちます。

「配偶者が何も受け取れない」事態を避けるために

これまで、長年連れ添った夫婦間で不動産の贈与等を行ったとしても、民法903条1項では「遺贈及び婚姻若しくは、養子縁組のため若しくは生計の資本としてなされた贈与」を、特別受益として相続財産に組み入れて計算するので、配偶者が最終的に取得する財産額は、結果的に贈与等がなかった場合と同じになってしまっていました。
 
改正により、夫婦間の生前贈与を促し、特別受益となって相続の際に配偶者が何も受け取れない事態が防げるようになったのです。

条文

第903条4項(新設)
婚姻期間が20年以上の夫婦の一方である被相続人が、他の一方に対し、その居住の用に供する建物又はその敷地について遺贈又は贈与をしたときは、当該被相続人はその遺贈又は贈与について第1項(持ち戻し)の規定を適用しない旨の意思表示をしたものと推定する。

相続法改正についてはシリーズでお届けします。合わせてご確認ください。
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