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【離婚への道】第13回 相手が同意していない場合~生死不明&強度の精神病編~

【離婚への道】第13回 相手が同意していない場合~生死不明&強度の精神病編~

2018.12.06

離婚に対して相手が同意していない場合の解説です。民法770条第1項が規定している5つの離婚原因があれば、相手が離婚に応じなくても離婚できます。今日は3・4号の「配偶者の生死が3年以上明らかでないとき」「配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき」についてQ&A方式で解説したいと思います。
 
「配偶者の生死が3年以上明らかでないとき」とは…
配偶者からの音信が最後に途絶えてから3年以上経って、生死が確認できない場合ですから、単に所在が不明な場合には3号にあたりません。生命が不明というのは、生存も死亡も証明できないことを言います。

Q. この場合、調停は必要ですか?
A.調停は要りません。この場合、直接家庭裁判所に離婚訴訟を提起し、離婚することができます。裁判では、3年以上の生死不明を主張する原告が、あらゆる手を尽くして捜索したが、生死が判明しなかったことを証明する必要があります。
なお、離婚判決が出た場合、後に相手方が生きて帰ってきた場合であっても、判決が覆ることはありません。
 
「配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき」とは…
単なる精神病ではなく「強度の精神病」「回復の見込みがない」という2つの条件を満たす必要があります。しかし、「この2点の要件を満たす」と判断する事例は稀なようです。統合失調症で6年間入院した事案について肯定した裁判例がある反面、統合失調症であっても否定された裁判例もあります。
 
Q. 精神病か、回復の見込みがないかどうかを判断するのは?
A.「強度の精神病」かどうかは医師の判断を必要です。「回復の見込みがない」かどうかは、ある程度の治療期間を見なければ判明しません。生死不明でも3年以上たたないと離婚原因にならないことからしても、回復の見込みを判断するにはかなりの長期間を要すると考えられます。
 
Q. 強度の精神病が認められない場合は?
A. 配偶者が精神病であるような場合には、裁判所はむしろ5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」があるとして、離婚を認める傾向にあるようです。
ただし、裁判所は離婚を認めるとしても、それまでの結婚生活の状況、離婚後の生活に対する配慮まで求めています。
 
Q. 強度でなくてもうつ病や総合失調症の場合は?
A. 逆に同居義務、協力義務、扶助義務に違反するものとして、「悪意の遺棄」を認定されてしまう可能性もあります。精神病の配偶者を誠実に看病するのか、離婚後の生活支援の見通しはたっているのかなど、精神病を患っている配偶者の生活をある程度保証する準備を整えているような状況があって、初めて離婚が認められることになります。
 
Q. 誰を相手に訴訟するのでしょうか?
A. 相手方が強度の精神病であり、意思能力が欠けている場合には、裁判所に申し立てを行って、精神病の配偶者のために成年後見人を選任してもらい、離婚訴訟を行うことになります。

次回は5号「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」を解説いたします。これが非常に難しい問題で、裁判官の判断、ケースバイケースによるところが大きくなってしまいます。
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