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弁護士水谷【離婚への道】
第20回「離婚と子ども・親権者と監護者」」

春は出会いと別れの季節です。離婚相談が一番増える時期でもあります。今回からは子連れ離婚を上手に乗り切るためのポイントをシリーズでお伝えします。未成年の子連れ離婚がもっとも激しい争いのポイントになることは、言うまでもありませんが…改めて解説いたします。


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親権の意味する具体的な内容とは
夫婦のどちらか一方が親権者と定めなければ離婚できない、と言うのは以前の記事でも説明致しましたが、改めてポイントを押さえておきます。

親権者とは、未成年の子供を保護・養育し、子どもに財産があれば代わって管理する親の権利・義務で、以下の2つの役割からなっています。

身上監護権…子どもの身の回りの世話をしたり、しつけや教育をする権利・義務。
財産管理権…子どもが自分名義の財産を持っている時、法律行為をする必要があるときに代理して管理したり契約を締結する権利・義務。

子どもが携帯電話を契約する際に保護者の印鑑を求められますが、そこで求められるのが親権者となります。

監護権との違いは?
よく聞きますが、こちらは先ほどの身上監護権を担う者ということになります。実際に引き取って、子どもを育てる権利・義務のことなので、一般的に「親権争い」とイメージするところは、この監護権をめぐる争いでもあるのです。もちろん、どちらかの親が身上監護権と財産管理権を共に有する場合もありますし、それぞれ2つに分けて考える場合もあります。

<親権者と監護者が一緒の場合>
◆親権者…子どもと同居し子どもの世話と財産管理を行う
◆親権者でない…子どもとは別居だが、面接交渉権がある。相手より収入が多い場合は養育費を支払う

<親権者と監護者が別の場合>
◆親権者…財産の管理をする。子どもとは別居だが、面接交渉権がある。相手より収入が多い場合は養育費を支払う
◆看護者…子どもと同居し、子どもの世話をする

しかし、離婚の際に定めなければならないのは「親権者(=財産管理権)」で、離婚届にも記載するのは親権者のみです。訴訟でも親権者と監護者を分ける判決まではなされません。どうしても、分けたい場合は、裁判後に話し合いをするか調停を立てることとなります。また、その場合は「親権者」「監護者」を公正証書で作成しておくことが必要です。

親権者を決めるポイント
話し合いで決まらなかった場合、裁判所が決めるわけですが、この場合は「子どもの利益・福祉が中心」に考えられます。親の意欲や能力、心身状態、愛情、生活態度や住環境、監護補助者の有無などから総合的に判断されるのです。
また子どもの環境が著しく変わらないよう、「現状維持の原則」があります。
あと乳幼児の場合は、面倒を見ることが必要なので「母親優先」というルールがあると思われ(10歳ぐらいまでは母が指定される傾向が強い)、決して、経済力の問題ではないのです。そのほか、細かな状況によっての判断基準が異なりますので、Q&Aでお答えします。

親権者に関するQ&A
Q:妊娠中の離婚の場合は?
A:母親になると定められています。その後に変更することは可能

Q:子どもが複数いる場合は?
A:子どもたちの年齢が低い場合はどちらか一方の共通の親権に服させます
(ある程度の年齢に達すれば別々の服させることも)

Q:親権者が死亡した場合は?
A:誰が子どもの養育にとって最も望ましいか、という観点から判断されますので、もう一方の親になることもありますが、祖父母を後見人として選任することもあります。

Q:親権者の変更を申し立てることもできる?
A:できますが、現状優先の原則が働きますので、子どもの福祉にとって変更が必要な場合のみ。変更が可能となります。例えば、長期入院や海外転勤、教育環境の悪化や養育意欲の喪失、虐待や品行が問われるなど…特筆すべき環境の変化があった場合のみ、認められます。

Q:親権を喪失する場合もある?
A:子どもを養育する者としてふさわしくない行状がある場合は親権を喪失することができます。もう一方の親が親権変更の申し立てを行い、認められれば可能となります。変更の時ど同一の基準となります。

いかがでしたでしょうか?
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