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司法書士・高野の【人に聞けない相続問題】
第35回「自身の財産を運営会社に贈与するのは可能?」

今日の高野書士の相続コラムは、個人から法人への贈与について。自分が運営している会社に贈与する場合の法律についての疑問をQ&A方式でお伝えします。


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Q.個人から法人に資金を渡す場合、贈与税がかからないと聞きました。自分の会社に自分の財産を贈与することは可能でしょうか?
A.財産贈与は可能です。しかし、贈与者には譲渡所得税、法人には法人税がそれ ぞれかかります。

個人から法人へ贈与する場合の基本知識
個人から法人への贈与は、財産を時価でもらったことになり、 財産を贈与された法人には『受贈益』が法人税の課税対象となります。受贈益は、資産を受け取ったことによる収益であり、時価で計算されます。一方、財産を贈与した個人は 財産を時価で渡したとして『みなし譲渡所得課税』が発生します。こちらも時価で評価され、『(収入-経費-特別控除)×税率』にて算出されます。経費には取得費用と譲渡費用が該当します。『みなし譲渡所得課税』は、時価の半分(1/2)未満の金額で譲渡した場合であっても、“時価総額”で譲渡したとみなされるため、時価を確認した上で贈与する必要があります。ただし、『みなし譲渡所得課税』は現金で贈与した際には発生しません。また一定の要件を満たす公益法人への贈与(一般的には寄付と言われる)の場合は課税対象になりません。

同族会社への贈与は『法人税』『贈与税』『所得税』でトリプル課税  
個人から贈与する法人が同族会社だった場合、同族会社の株主に対して贈与税がかかる可能性があります。たとえば、資産の贈与によって、一時的に株価が上昇するケースがあります。その際、株式の保有者(同族会社の役員など)には、「株式の上昇による収益」が贈与されたとみなされます。その他に関しては、通常の“個人から法人への贈与”と同様です。財産を贈与された法人には 法人税、贈与した個人には所得税(みなし譲渡所得課税)がかかります。